2014年04月06日

転載します。フランスFR3「フクシマ・地球規模の汚染へ」

フランスFR3「フクシマ・地球規模の汚染へ」 和訳全文
http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-1639.html

http://youtu.be/ZNYvKm04fXg

スイスの決意 それは20年後に 原発をゼロにすること
日本で福島原発が大事故を起こした直後の決定である
“福島原発では今日も新たに2回の爆発が同時に起こりました“
津波の後 福島原発が、連続爆発してからというもの、スイス人は放射能に対してひときわ敏感になった
「“日本の汚染魚にノー!”韓国は福島産のすべての海産物を輸入禁止しました」
バーゼルの研究所が昨年10月に発見をした
スイスのスーパーで売られていた魚が、放射能汚染をしていたのだ
太平洋産のマグロからセシウム134と137が検出された
福島原発事故由来の汚染である証拠だという
「ご覧のようにセシウム134と137の両方を含有してました」
「どれくらいの量?」
「0.1から0.5ベクレル/ Kgです」
所長によれば 基準値以下のため、健康には危険はないということだ
われわれのために別のサンプルも分析してくれる
「この魚は何ですか?」
「タラです」
「太平洋産タラ…バーゼル市内の店で買いました」
「セシウム検査をするために…」
(マルクス・ツェーリンガー バーゼル研究所放射能研究チームリーダー)
「二つのセシウムが同時に検出されたら、福島が汚染の原因だと言えます」
分析の結果 タラも福島の放射能に汚染されていた
行政の基準によれば、危険はない量とのことだが…
しかし国境の向こうのフランスには、別の意見の専門家もいる
(クリラッド測定所)
ブルーノ・シャレロン 核物理学エンジニア
“放射能が無害”などという発言は、非常識だと彼は言う
「被ばくには“しきい値”というものは、存在しないのです」
「体が最少量のベクレルでも、ガンマ線やベータ線を外部や内部から受ければ
後年それがガンになっていくキッカケになりえます」
だから 被ばくとは、闘わなければいけない
終わりのない戦争だ
それが地球の裏側では、3年前から猛威をふるっている
日本…
その日 マグネチュード9の大地震が日本の沿岸部を襲った
数十分後 巨大な水の壁が、太平洋岸一帯を飲み込む
犠牲者は2万人を超えた
5千人が行方不明だ
津波は 福島第一原発も壊滅させた
これが運命の瞬間である
巨大な波が施設を襲う
冷却用タービンは 水没して壊れ
原子炉はメルトダウンを始めた
次々に爆発が起こった
世界はチェルノブイリ以来、史上最悪の原発事故を目の当たりにした
:原発から放射能雲が発生し、国土の大きな面積を覆った
政府は3万人の住民避難を決定
原発周辺に最初は20km
やがて30kmの閉鎖区域を設けた
3年が過ぎた… 福島周辺では、今でも津波の爪痕が生々しい
見渡すかぎりの瓦礫の山
家や家具の残骸
壊れた車 トラック
この地方全体が、巨大な除染作業の現場と化した
放射能雲はいたる所を通過した
たくさんの作業隊が表土を5cm掻き取り
巨大な黒い袋に詰めている
別の作業員がそれを積み上げる
処分法がないからだ
日本政府によれば“現場はコントロールされている”
しかし現地の住民は安心できず
自分たちで何とかする決意をした
例えば原発から20km の南相馬市
事故の翌日に避難を命じられた町だが
2012年4月 閉鎖区域から外された
住民は放射能という“毒”を自ら計測することにした
事故後 独立した団体が数多く結成された
「仮置き場が見えますよ」
「放射性物質が貯蔵されてる所です」
「積み上げられて ゴミの山になります」
こうした団体の代表者は、ガイガーカウンター持参で住民のSOSに駆けつける
丘のふもとの立派な家に呼ばれた
家は市の除染を受けたばかりだ
しかし家主は安心できずにいる
「全部 測りましょうね」
日本政府の定めた許容基準値は、毎時0.23マイクロシーベルト
つまり年間1ミリシーベルト
国際的な基準によれば、それ以上の被ばくは危険である
「素敵なお宅ですね」
「放射能がなければ、もっと素敵ですよね」
家主は名のある陶芸職人だ
調査を始めると、たちまち測定器が鳴る
基準値の20倍…
「ここの除染は完了しています」
「放射性物質はすべて除去したと、行政は主張してますが
このコンクリートの上など5マイクロシーベルトあります」
「普通は年間1ミリシーベルト以上放射能を受けてはいけません」
「ここの年間の被ばく量は4.3ミリシーベルトです」
「チェルノブイリなら避難地域に指定される量です」
「居住禁止のはずです」
「ここは誰も住んではいけない場所なのです」
彼は、妻と3人の子供を300km遠い場所に移住させた
しかし自分は残るつもりだ
大山弘一さんは 原発事故以来、ここに一人で住んでいる
「15年前にここに来て、チェーンソーで土地を切り開きました」
「この家は自分で建てました」
「庭も家も全部、自分で設計しました」
大山さんの家計は、惨憺たるものだそうだ
補償はなく、顧客もないので、収入はゼロ
しかし税金は今でも毎年取られる
テラスの線量は強烈だ
基準値の40倍を超える
「素敵な家ですから、売りに出してはいかがですか?」
「誰も買いたがりませんよ」
「どうして?」
「だって、放射能汚染してますもの」
「放射線管理区域内です」
「ここの家を買う人なんていません」
南相馬はどこも、放射能だらけだ
政府は、地域の学校すべてに、モニタリングポストを設けた
保護者を安心させるために、リアルタイムの線量が示される
0.13マイクロシーベルト/時 
基準値よりずっと低い
しかし数メートル離れた道端の数値は、0.8マイクロシーベルトまで上がる
学校前の公式数値の五倍だ
「学校は除染されましたから」
(吉田邦博 市民放射線測定所(CRMS)代表)
「当然 数値も低くなっています」
「でも10メートル離れただけで、数値は変わります」
「4倍から5倍に上がります」
「10倍に上がる所もあります」
「私に言わせれば モニタリングポストは、何の役にも立ちません」
「税金の無駄遣いです」
「これは自然放射線なんですか?」
「もちろん違います」
「自然放射線だったら、0.05マイクロシーベルトくらいです」
地域のすべての学校が、行政によって除染された
いわき市 福島原発の南40km
この日、小学校では、みんな熱狂していた
地元野球チームの人気選手を迎えたのだ
そしてグラウンドの片隅では、気ぜわしい様子のお母さん3人…
彼女たちも公式数値をチェックするグループを結成したのだ
1メートルごとに、グラウンドを測定する
「そこの場所が、学校では一番高いです」
(千葉ゆみ 主婦)
「0.18マイクロシーベルト以上です」
「グラウンドにしては高いですね」
「健康にはまったく害がないと、保証されている数値です」
「でも原発事故前と比べると、3倍から4倍 高いですね」
グラウンドの次は校庭だ
子供の健康を心配して、お母さんたちは、天任せにはしない
「このタブレット GPS機能が付いていて 直接線量を記録するんです」
学校責任者は万事順調だと主張するが、動揺を隠し切れない瞬間もある…
「学校の除染は済んでますか?」
「はい、人が来て学校の裏の木やあそこの木を切りました」
「でも、正式の除染はされてません」
「子供が遊んでも安全なのですか?」
「私、個人としての意見ですか?」
「それならノーコメントです」
教頭の後ろには、モニタリングポストが2台も立っている
1台目の数値は0.09マイクロシーベルト
2台めはずっと高い数値を示している
毎時0.14マイクロシーベルトだ
「長い話になるのですが、私の聞いたところでは
1台はある会社で作られたのですが、性能を満たしていないということで
文部科省が契約を解除したそうです」
「その後、新しい機械が設置されました」
「裁判になってると思います」
「同じ数値が出ますか?」
「こっちの方が良くないようです」
「性能が満たされていないそうです」
妙な話だ
われわれは取材旅行中ずっと、隣り合わせのモニタリングポストに出会った
政府が設置したモニタリングポストは、隣りの計器より低い線量のことが多い
この差はどこから来るのか?
東京に戻る
この倉庫は、契約解除された計器のメーカーのものだ
彼が社長の豊田氏
「これが文部科省が発注したものです」
(株式会社アルファ通信社長 豊田勝則)
「省は600台 このリアルタイムの計測システムを注文し、福島県に設置しました」
ところが使用が始まった数週間後
省は計測値を補正するように要請した
“計器の表示する値は高すぎる”という理由である
省の通知は厳しい口調だった
「省から届いた通知です」
二〇一一年十月二十六日付け
「ここに“表示値が高すぎる”とあります」
「彼らは、6基のモニタリングポストを、現場で検査し
省のガイガーカウンターに比べて、私どもの計器の値は、はるかに高いと」
「従って、表示値の補正が必須であると」
「即座に調整を行なうように要請されました」
しかし豊田氏の計測器は、国際基準に従ってアメリカで製造されていた
そしてアメリカの製造者は、補正を拒否した
「アメリカ側とコンタクトを取り、数値を下げてくれと頼みました」
「“機器は国際基準に則している”という返答でした」
「“なぜ日本の基準に合わせる必要があるのかわからない“と
補正を拒否されました」
放射線量というのは不確定であるため
20%程度の振れ幅が適用される
しかしほとんどの国が慎重をきして、最高値を採用している
日本の官庁は、われわれの問い合わせに応じなかった
豊田氏との裁判を控えているためという口実である
国民の不安をあおるのを恐れて、危険を最小限に見せる
事故当初から 国のこの態度に、日本人は苛立っている
安全発言を告発するために、隠しカメラの使用を辞さないジャーナリストもいる
日本では普通ほとんど使われない
そのため、このジャーナリストの顔を公開することはできない
“桐島 瞬”は彼の筆名だ
この3年間、原発内部を撮影するため定期的に作業員として働いている
この日は、東京のある労働組合で、目撃したことを報告した
集まっているのは原発労働者
クビになる恐れがあるので、顔は公開できない
「海を見るとすごく綺麗だけど、原発内部は、メチャメチャです」
「これは?」
「一号機のタービンです」
「汚染水用のホース 破れたものです」
原発内の仕事は、キツくて危険だ
5千人の作業員はみんな志願者だ
桐島 瞬は写真をとることは、自分の義務だと考えている
「危険は承知です」
「48歳 もう若くないですから、構わないです」
「本当のことが知りたかったんです」
「何が一番大切か、考えました」
「危険を冒すほかない」
「原発内で起こっていることを、本当に知るために…」
彼は、私が福島原発に接近する手助けをしてくれることになった
2012年以来 閉鎖地域は、原発周囲の円状ではなく
放射能の広がりにほぼ沿っている
許可なしで入ることは、不可能だ
報道陣に許可の出ることは稀で、非常に規制されている
しかし彼は通行許可を持っているのだ
私は彼の車のトランクに隠れて、 閉鎖区域に入ることになった
「チェックポイントです しばらくジッとしていて!」
「こんにちは!」
「申告することはありませんね?」
「はーい どうぞ!」
数キロ先 人目のない場所で
トランクから出る
だが顔を隠すようにアドバイスされた
「こうやって、日本人っぽくして、外国人だとわからないようにしました」
「日本人っぽく見える?」
「ああ これなら目立たない」
原発に向うと、ガイガーカウンターが鳴り始める
許容基準値0.23μを超えている明らかな証拠だ
「10.4」
「危険?」
「ああ 高すぎる」
「10.4? 高すぎる 危険だ」
「ほら ここを左折すると 1キロ半で原発だ」
双葉小学校の駐車場に案内してもらう
政府のモニタリングポストには、標準の50倍の線量
桐島 瞬は激怒する
「バッテリーを地面に置いてある!」
「ガンマ線はブロックされてしまいます」
「計器は、バッテリーと鋼鉄板の上に設置されてます」
「ガンマ線は、センサーに届きません」
「公式の線量は少なくなります」
その証拠に二メートル離れた草の中では、21マイクロシーベルト/ 時
公式線量の2倍に近い
校舎の裏では測定器は狂ったようになる
「ほぼ40マイクロシーベルト」
「地面に置くと、単位が変わります」
「ミリシーベルトになりました」
「0.32ミリシーベルト つまり 320マイクロシーベルトですね」
安全基準の1300倍を超える
日本政府は、双葉町が何十年も住めないと宣言した
「10年 50年は 帰れません」
「ここに住んだら 許容基準の50倍の線量を浴びることになります」
「年間50ミリシーベルト以上… 不可能です」
「あまり長居しない方がいい… 行きましょう」
「ここによく来るのですか?こんな危ないのに…」
「私は福島原発で長く働いたので、もういいんです」
「でも あなたみたいな普通の人は こういう場所に長居しない方がいい」
閉鎖地域の線量は、 基準値をはるかに超える
原発の周りの村では、2011年3月の震災の爪痕もそのままに時間は止まってしまった
しかし日本政府はいつか 住民を帰還させる希望を失わない
そもそも家を捨てることを拒否した人も多い
この農夫は原発から14kmの場所に住んでいる
「私はレジスタントです」
「神風」
「牛のテロリストです」
吉沢正巳さんは、300頭の牛と一緒に暮らしている
みんな被ばくをしている
「茶色い牛は日本特有で、黒いのとは全然違うんです」
「出荷できませんし、食べることもできません」
「譲渡も 売買も、よそに持ち出すことも、政府に禁じられています」
東電からは2千万円の賠償金を受け取った
「7.9マイクロシーベルト…」
「7.6マイクロ この辺りは高いです」
吉沢さんは 危険にもかかわらず ここに残る決意をした
「人生の最後まで、群れにエサをやる 牛飼いでいたいんです」
「牛を売れなくても、もう関係ないです」
「原発事故があった… 仕方ないんです」
「原発が爆発してしまったんだから…」
「何が起ころうと 最後まで、生き物たちの世話をするんです」
「残りの20年」
しかも、牛たちは病気だ
事故から一年 皮膚に白斑が現われた
「2012年8月から、白斑が出はじめました」
「黒毛牛ですが、首や背中や体のあちこちに、白い斑点が出ています」
「すこし減りましたが、こっちの牛にも出てます」
「被ばくをしているせいだと思います」
「皮膚や色素の変異みたいなものでしょう」
事故以来 200頭以上の牛が死んだ
原因は不明だ
政府は獣医を派遣して調査を行なったが
結果は一度も送られて来ない
「この牛は突然死にました」
「健康に見えたのですが、突然元気がなくなって、原因はわかりません」
「子牛も一緒に死にました」
「原因不明です」
「元気だったのに…」
一頭ずつ死んだ牛のために、慰霊碑を建てている
しかし自分自身の体調については語りたがらない
「DNAの検査を二度ほど受けました」
「大丈夫だと言われました」
「少し心配な部分もあるけれど、 標準の範囲だと言われました」
「若い人ほど心配だそうです」
「私は来年60歳になるので…」
「そんな年だから もう心配ないんです」
それでも われわれに 診断書を貸すことを承知してくれた
検査によれば、彼のDNAは損傷を受けていた
問診をした日本の医師は、手で書き込みをしている:
“やや高めですが心配ありません”
しかし別の医師はこの記述に憤慨した
チェルノブイリ事故後 ウクライナで、長く働いた医師だ
「ある畜産家が検査でDNAの損傷を認められましたが
医師は問題ないと言っています」
「それはお医者さんが言ったんですか?」
「とっても危ないですね」
(河田昌東 分子生物学者)
「上昇がどういう意味を持つのかは、わからないのです」
「わかるのは、体内で何か大変なことが起こっているということです」
「DNAが損傷すると何が起こるのですか?」
「発癌リスクが非常に高まります」
「しかしチェルノブイリでは癌も増えましたが、他の病気も多く現われました」
「実は、癌はチェルノブイリ事故後に 現われた病気の10%に過ぎません」
「多かったのは心臓病です」
「セシウムは体内に入ると、すい臓と心臓に溜まるからです」
「それから体全体に広まることが、わかってきています」
福島では、こうした健康被害リスクが、011年3月以来、現実にある
原子炉建屋が次々と爆発し、高濃度の放射性プルームが放出されたから
甲状腺癌の蔓延を恐れて、日本政府は大規模な健康調査を実施している
0から18歳の36万人の子供が、 ホールボディーカウンター測定と
甲状腺の超音波検査を受けなければならない
しかし保護者にとって 検査は良識的とは言えない
郡山市 原発から50Km
ここも放射能雲が通過したため ひどい放射能汚染をしている
住民は子供の心配をしている
「見て まだ毛があるよ」
「うん 僕 毛があったの」
野口とき子さんは、二児の母親だ
十三歳のユメちゃんと 九歳のダウン症児 リンタロウ君
リンタロウ君は、原発事故直後に髪の毛を失った
医者によるとストレスが原因だ 
「一番危険だったのは、3月15日だったと思います」
「爆発後 何時間のタイムラグがあって
放射能が風に乗ってきたのが、15日だと思います」
「それが15日の雪雲で、郡山市に降り注いだのです」
昨年 ユメちゃんとリンタロウ君も、県民健康管理調査に参加させられた
甲状腺の超音波検査を受けたのだ
「甲状腺検査を受けるためには、保護者はサインと捺印をします」
「結果は子供の名宛で郵送されます」
「“野口リンタロウ様”とあります」
「封筒には“親展”とあるので、彼しか開けられません」
「まだ小学校四年の身障者なのに!」
「それで私たちが開封しました」
「結果は、20ミリ以下ののう胞があると、それだけです
数もサイズも図も無しです」
「最後に“A2判定”だとあります」
「次の検査は二年後だそうです」
「信じられません!のう胞があるのに 二年も待つなんて!」
「ショックもありますが、 怒りの方が大きいかな…」
とき子さんの子供は、二人ともA2判定だった
保護者に渡された書類によれば
検査結果は次のように分類されている
A1判定=甲状腺に異常は見られませんでした
A2判定=のう胞 または結節がありますが 問題はありません
BとC判定は二次検査 または 手術を必要とする
この不十分な情報に 保護者は安心することができない
すでに75人の甲状腺癌と疑いが、発見されているだけに、なおさらだ
通常の発症率の十五倍だ
各地で、真実を探るための協会が動き出した
その一つ 三春村も 放射能雲の影響を受けた地域だ
この日 学校の体育館で、たくさんの家族が順番を待っていた
「ここの黒く見えるシミが、のう胞と呼ばれるものです」
この医師は甲状腺癌のスペシャリストだ
ボランティアで検診を行なっている
「甲状腺の左側に結節があります」
「サイズは 8.2×3.6ミリ…」
福島県の甲状腺検査は、信頼できないと、彼は言う
そして権威機関の主張とは逆に、日本で癌が多発する恐れがあると言う
「15年か20年後には、大変な状況になる可能性があります」
「今の日本では 地上1mの線量が、年20mSv になる場所に人が住んでいます」
(西尾正道 北海道がんセンター院長)
「チェルノブイリの基準ならば、住民を移住させなければいけません」
「年間3mSv以上で移住でしたから」
「しかし日本は年20mSv まで、居住を許しています」
「このままでは大変なことになります」
およそ100家族が、西尾医師の診察を受けに来た
「結果はいかがでしたか?」
「問題ないそうです」
「安心しました」
政府が沈黙する中 こうした協会が、人々にわずかな安心と希望をもたらす
「特別なことをやってるわけではありません」
(鈴木薫 いわき市市民放射能測定室事務局長)
「私たちのまわりは、放射能だらけです」
「いつ次の爆発が起こるか、わかりません」
「私たちはそういう状況に生きてます」
「そんな中で、子供たちを放射能から守るには
…私たちは殺されかかっているようなものなので…
何かしなければなりません」
「とっても受身な姿勢ですが、闘わなければなりません」
日本政府は信用ならないと評価されている
その政府を相手に、闘うすべのない保護者たち
事故後 政府はこのアドバイザーを任命し、すべてが始まった
このビデオはインターネット上でも拡散された
山下医師の発言は、日本中を震撼させた
「放射能の影響は、ニコニコしている人には来ません」
「クヨクヨしていると来ます」
「これは明確な動物実験でわかっています」
山下医師は、われわれの取材依頼に応じなかった
その代わり、後任者に会うことができた
鈴木医師だ
“保護者が不安に思う必要はない”と 彼は言う
「二人に一人の子供は、医療措置を受ける必要がありません」
「のう胞があるのに?」
「はい 問題ありません」
甲状腺癌の数もまったく異常ではない と、鈴木医師は言う
一番危険なのは、不安をあおることだそうだ
「放射線は目に見えません」
(鈴木眞一 福島医科大学付属病院病院長)
「放射線による被害は、すぐには現われません」
「ですから事故当初、みなさんが心配をされたのは普通です」
「しかし、私の個人的意見ですが、放射線よりも放射線への恐怖の方が
日本人に大きな影響をもたらしています」
「放射線を怖がるのが、一番いけません」
「わかりますか?」
だが疑いがあるのか、福島大学は 巨大な放射線影響研究所を建設中だ
2016年に開業予定だ
日本は、暗い時代の到来に備えているわけだ
御不可能なモノの制御を、試みるため日本政府は
原発から60kmの福島市に原子力災害対策本部を設置した
すべての関連省庁がここに集まっている
そして原発を所有する東電もいる
広報班長の木野正登さん
事故当初から、本部を指揮している
彼の任務はまだまだ続くだろう
「もう三年近くここにいます」
(木野正登 原子力災害対策本部(経済産業省))
「今のところ、後どれくらいここに、いなければいけないかわかりません」
「放射能がなくなるまでは 30年 40年かかるでしょう」
「ですから、まだ長い間、ここで働くことになるでしょう」
原発を解体するのに40年
しかし目下、メルトダウンした原子炉を冷却しなければならない
常時 水を掛け続けるのだ
非人間的な仕事だ
漏水ばかりしている
何百人もの作業員が危険にもかかわらず 
リレー作業を続ける
汚染をなんとか遮蔽しようと、応急処置をしている
毎日300トンの高濃度汚染水が、太平洋に流れている
「みなさん 環境の心配をされています」
「高濃度汚染水が海に流れていますから」
「当然です、特に漁業の方は心配されています」
「一日も早く、汚染水の問題を解決しなければなりません」
原発から海に漏れる汚染水が、 魚を汚染させている
昨年水揚げされたこのアイナメは、基準値の2500倍の汚染をしていた
漁業は沖合い40kmまで禁止されている
いわき市のトロール船は、外洋まで操業に出なければならない
捕獲が許可されているのは、約四十種類の魚だけだ
その一部は検査に出さなければらない
港では、県の役人が待ち受けている
「魚は研究所に持って行きます」
「放射能の検査をするためです」
この数ヶ月 県の検査結果は、魚を売ったり食べたりするのに
安心な値になってきている
「食べるんですか?」
「もちろん タコ」
「生で?」
「もちろん 食べるよ 汚染ないもの」
(鈴木みつのり 漁師)
「放射能ゼロだもの」
「これも放射能ゼロ」
タコやイカは、放射能に敏感ではなく
漁を許されている数少ない魚種だ
しかし漁師たちは、全面解禁を願っている
「常時モニタリングしていると、基準値超えの魚も見つかります」
「100ベクレル以上ということです」
「でも検査のたびに、値は下がってます」
「政府は、とても慎重なんです」
「だから、何百回も検査して、はじめて漁の許可を出します」
日本政府は、汚染の続く限り、漁業を監視・制限すると宣言している
日本気象研究所も、モニタリングに参加している
青山道夫は、2011年以来政府の委託で、太平洋の放射能の拡散を観察している
そして安心できる見解を表明した
「福島原発から流出した放射能は、まず黒潮に乗ります」
「そして東に進みます」
「ただしそれほど東進しません」
「2011年冬から2012年春にかけて、汚染は東に流れました」
「そこで冷やされて沈みます」
「深く沈んだ後、方向を変えて南に向います」
「そして西に戻ります」
「日本に帰ってくるのです」
「こうして一部は日本に帰ってきます」
「福島から2500〜3000キロに、運ばれた放射能は
「水深400mまで沈んでしまっています」
青山教授によれば太平洋の生物には、まったく危険はないということだ
「絶対ですか?」
「太平洋の魚はまったく問題ありません」
(青山道夫 気象庁気象研究所)
「危ないのは、福島原発に接する海域の魚だけです」
「ここで育つ魚の遺伝子は、放射能でほんのすこし傷ついています」
「けれど外洋の魚は、浅い所でも、深海でも、まったく大丈夫です」
「放射能が蓄積していも関係ありません」
「魚は食べて大丈夫なんですね?」
「大丈夫です 私も食べてます」
この青山教授の説は、東京のある科学者を困惑させた
崎山比早子さんは、この日、放射能情報センター(原子力資料情報室?)に招待されていた
放射線科学研究所の所長である崎山さんに
青山氏の説を話してみると…
「魚が高濃度汚染水の中を泳いでも、まったく問題ないそうです」
ほんとに!?」
(崎山比早子 福島原子力発電所事故調査委員会委員)
*崎山氏より海洋学は専門外と断りがありました
「そんなこと聞いたことありません」
「海洋学の青山先生ですよね?」
「魚が出られないように、網は張ってあるけれど
汚染水は自由に流れるから…」
「セシウムは砂や泥について、水の底に沈むけれど
それを食べる魚だっているし、回遊してくるから もちろん影響はあります」
「影響がないなんて、あり得ません」
「(私は専門外なので)何故、彼がそんなことを言ったのか わかりません」
日本政府は大丈夫と言っているが、太平洋汚染の危機は現実ということだ
太平洋の向こう側では、その危機感が広まっている
アメリカ…
サンフランシスコ
毎週ボランティが達が、流れてくる津波の瓦礫を清掃する
環境を守ろうとする彼らにとって、 今回の汚染は大惨劇だ
「海は私たちの命です」
「地球の70%が海です」
「原発事故は、もちろん、海に影響を与えます」
「悲劇です」
「日本からアメリカまで、生態は被害を受けるでしょう」
津波による瓦礫の大部分は、今年の春、アメリカ沿岸に届くはずだ
しかし科学者が一番心配しているのは、生態への影響だ
ニューヨーク州ストーニーブルック大学
この海洋学者は放射能汚染したマグロの切り身を保存している
太平洋産のマグロです
サンディエゴ沖15〜150キロの海域で捕獲されました
分析の結果 福島原発由来のセシウム134と137が検出された
「このピークは、福島の放射能でなければ現われません」
(ダニエル・マディガン ストーニーブルック大学生物学研究者)
「セシウム134がとび抜けている以外には、目立ったところはありません」
カリフォルニア沿岸中で、科学者グループは動き出している
ダニエル・ハーシュ教授は、リフォルニア大学で原子力政治学を教えている
福島原発事故は、地球規模の被害をもたらす大惨事だと言う
「放射能に、安全なしきい値のないことは、わかっています」)
(ダニエル・ハーシュ カリフォルニア大学原子力政治学教授)
「海に流された汚染水によって、被ばくの危険は上昇しました」
「どの程度かはわかりませんよ」
「福島原発事故は世界規模の事故でした」
「被害はグローバルに出るでしょう」
「どのようなものかはわかりませんが、人類に現われる健康被害は 
膨大でないにしてもゼロということもありません」
太平洋汚染への不安からカリフォルニアでは、人々は警戒を怠らない
ヨーロッパはどうだろう?
海は影響を受けなかったが、放射能雲は届いていた
その大きさは?
フランスの科学者達は、それを突き止めようとした
パリ近郊
「大事故… そう 大惨事でした」
IRSNは福島由来の放射能雲の通過コースをシミュレーションした
これがその結果だ
「プルームは太平洋に広がり、北米大陸に向かい
合衆国とカナダの間 そしてカリフォルニアの
アメリカ沿岸に達しました
そのまま北米大陸
特にアラスカに広がりました
ボストンから大西洋に抜けます
北極圏からも広がっています
そしてスエーデンから北欧に入ります
東欧に達し 南北と東西に流れながら
徐々にフランスにも広がりました」
「フランス人に危険はなかったのですか?」
(オリヴィエ・イスナール  フランス放射線防護原子力安全研究所・放射線防護課副課長)
「ありません。十分に低いレベルでしたから」
「ヨーロッパに住む人には 健康被害は出ません」
だが独立の立場の専門家は、そんなに簡単な問題ではないと言う
確かにヨーロッパの放射能汚染は、少なかったが
リスクは現実だったと、クリラッドの専門家は言う
「フランスの住民も、福島の放射能をある程度受けました」
「呼吸と食物を通してです」
「幸い、 チェルノブイリの時の1000分の1程度でしたので
例えば安定ヨウ素剤の服用と言った勧告を行なう必要はありませんでした
とはいえ、あらゆる追加被ばく量は、健康リスクを上昇させます
ですから、長期的な目で見て、影響がないと断言することは不可能です」
「これは日本以外の世界中の人に言えることです」
ふたたび日本
南相馬市 福島原発から20km
いわもとてるおさん 退職者
三歳の時から、地元の川で釣りをしている
祖父に教えてもらった
彼の生活スタイルなのだ
「ナマズ」
「食べられますか?」
「いいえ」
「どうして?」
「放射能に汚染されてます」
「たぶん1000ベクレル近く」
「危険ですか?」
「ええ 今の日本の基準が、100ベクレルです」
「太田川は900とか、1000ベクレル出てます」
いわもとさんは鰻釣りの名人だ
日本人の大好物だ
しかし高濃度汚染しているので、もう食べられない
自宅に戻って、検査するために鰻を切り刻む
原発事故以来
彼の趣味は終わった
「定年退職して、人生を、これから楽しもうと思っていました」
「まさにその時 原発事故が起こったんです」
「こんなこととは、関係なく生きたかった」
「放射能測定なんてこととは…」
「いつかまた川の魚を、食べられる日が来ますか?」
「私の生きている間は、来ないでしょう」
いわもとさんは自主的に、放射能測定を行なっている
それが義務なのだと言う
未来の世代が、この悲劇を繰り返さないように
故郷の川と…
これほど多くの人生を
破壊してしまった悲劇


posted by dog_gett at 14:41| Comment(0) | TrackBack(0) | カテゴリ無し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

転載します。「ドイツZDF「フクシマの嘘 其の参」」

ドイツZDF「フクシマの嘘 其の参」

http://kingo999.blog.fc2.com/blog-entry-1642.html

其の二(29分)から其の参(43分)で内容を強化しています。
http://youtu.be/-VrJ4DlwyEk



福島第一原発。
事故発生から三年が過ぎたが
今でも緊急事態のままだ。
2020年に日本はオリンピックを開催することになった。
そして日本政府は、世界を安心させようと必死だ。
(テロップ)日本総理大臣 安倍晋三
「私から保証をいたします。
状況は統御されています」
首相の発言がどこまで信用できるのか
われわれは調べることにした。
調査を進めていくと、犯罪社会の心臓部に
導かれていった。
ヤクザの手先が人を集めて、福島に派遣しています。
私たちは、事故の被害が隠ぺいされ、
黙殺されていることを突き止めた。
事故のあった原子炉から離れた場所にいる
科学者たちを訪ねた。
高濃度に汚染されたホットスポットや
放射性物質が溜まる場所を発見しました。
すべてがコントロールされているというのは本当なのか?
(テロップ)京都大学原子炉実験所 小出裕章
残念ながら「アウト・オブ・コントロール」ですね。
そしてなにもコントロールできていないので
放射性物質は環境に漏れ、
放射能汚染が日々広がっているのです。
(テロップ)フクシマの嘘 第2弾
双葉町。
ここは福島第一原発と目と鼻の先にある。
特別許可を得ないと、数時間の滞在も許されない。
双葉町はいわゆる警戒区域である。
ここにはもう誰も住めない、
おそらくもう永遠に。
町の中心にかかっている標語
「原子力 明るい未来のエネルギー」
まったく別の時代につくられた言葉だ。

井戸川克隆氏、双葉町の町長だった。 
古い武士の家系出身で
先祖代々五百年以上ここで暮らしてきた。
誇り、誠実、責任感といった徳が
何百年にわたって家族で受け継がれてきた。
井戸川家の跡継ぎということは
私は井戸川家の墓守なのです。

(テロップ)双葉町元町長 井戸川克隆
私にはご先祖様の墓を守り、
世話をする義務があります。
そしてこの義務を次の世代に
受け継いでいかなければなりません。
しかしこんな状態では、もう誰にも
引き継いではもらえません。
(テロップ)井戸川美紀子
妻として、私は死ぬまで先祖に
礼をつくすつもりでした。
それがもうできないというのは、
胸が引き裂かれる思いです。
戦争、地震、津波といった災難を
井戸川家は乗り越えてきた。
しかし何百年と続いた後で、
この家族の歴史は今
ここ双葉で終わろうとしている。
誰も原発事故とそれが引き起こした出来事の
責任を取ろうとしない。
まったく恥知らずばかりだ、と彼らは語る。
日本では東電が好き勝手にしたい放題で
自分たちのことしか考えていません。
政府はそれをそのままに放っておきます。
政治家は原発ロビーのいいなりです。
私は、それを世界中の人々に知っていただきたい。

郡山。
フクシマの事故現場から55キロのところにあり
20キロの立ち入り禁止地区からは大分離れている。
私は毎日放射線の線量を測定しています。
ここは子供たちの通学路なのです。
それで原発事故のあと、測定を始めました。
(テロップ)根本淑栄、教師
事故が起こる前は、測定など
したことがありませんでした。
根本淑栄さんは学校の先生で、一人息子の母親だ。
彼女が立ち入り禁止地区からこれだけ離れた場所で
放射線測定を行うのには理由がある。
ここには、立ち入り禁止地区よりも
線量の高い場所があるのだ。
子供が小さかったころ、みんな
よくこの近所で遊んだものでした。
この場所がどこも汚染されていると
思うと、とても悲しくなります。
できるだけ見ないようにしています。
だって、とても我慢できないからです。
いつも泣きそうになってしまいます。
このことはまったくマスコミでは報道されません。
ここは、あらゆる問題を抱えて
悩んでいる人ばかりですが
でも、誰もここに来て、どうしているかと
聞いてくれはしません。
ですから、私たちはもう
忘れ去られているのだと感じています。
現実に向き合おうとするのは
本当につらいです。

浪江町
福島第一原発から14キロのところにある。
畜産農家の吉沢正巳氏は
ここから避難するのを拒否した。
私は牛飼いですからね
私は牛抜きでは暮らせない。
(テロップ)畜産農家 吉沢正巳
350頭の牛と私は運命を共にしたいのです。
牛も被爆し、人間もまた被爆します。
よくどうしてそんな危険なところに、と聞かれます
私はもうすぐ60になるんですが
被爆で寿命が短くなるとは思っていません。
でも、牛を見捨てるわけには絶対いきません。
経営者が避難してここを離れていった後
吉沢さんは牛の世話を受け継いだ。
牛を放っていくことはどうしてもできなかった。
動物の多くにしかし、変化が見られる。
牛に現れた変化を、国に検査してもらたんです。
これが結果なんですが
私は、これは被爆の影響だと思ってます。
黒い和牛にこうして突然
白いまだらの斑点模様がいっぱいできたんです。
政府はそれを検査した。
だけどわからない、と言うんですね。
こういう症状が出ているということはわかっても
原因はわからない、と。
福島の原発事故によって引き起こされた影響が
あらゆるところで出ている。
しかし、破壊した原子力発電所自体では今まだ
どのような危険 が進行中なのだろうか?

大阪にある京都大学の原子炉実験所
私たちは小出裕章氏に取材した。
小出氏は原子力物理学者で
40年以来ここで研究している。
原発事故発生以来ずっと、彼は
その進展を見守ってきた。
政府や原子力業界が発表しているのよりずっと
状況はひどい、と彼は言う。
残念ながら「アウトオブコントロール」と
いわざるを得ませんね。
(テロップ)京都大学原子炉実験所 小出裕章
そしてなにもコントロールなどできていないからこそ
放射性物質が外に放出され、
放射能汚染が毎日広がっているのです。
コントロールできていない?
日本だけでなく世界も変えてしまうかもしれない場所
いまだに広島の原発より
1万倍以上という放射能が潜む場所。
小出氏は、首相の発言に鋭く異議を
唱える理由を説明してくれた。
1号機から3号機までメルトダウンしてしまいましたが
その溶けた炉心がどこにあるのか、わからないのです
この炉心は冷却しなければいけないので
水を原子炉建屋に注入しています
しかし、溶けてしまった炉心に水をやっているので
水は放射能で汚染されます
それは変えることができません。
そして建屋にはひびや割れ目がたくさんあるので
そこから地下水が入ってきています。
東電は、その水を循環回路でさらに利用するので
タンクで一時的に貯蔵するといっていますが
もちろん水を全部くみ上げることは不可能です
福島第一原発の敷地はもはや
放射能の泥沼と化してしまったのです。
付近の井戸からは
高濃度の放射性物質が検出されました
もちろんその一部は海に流れ出ているわけです
数階分が水浸しになっている。
そしてその下のどこかに溶けた炉心がある。
つい最近も、建屋周辺にある
観測井戸で採取した地下水が
1リットル当たり500万ベクレルのストロンチウムに
汚染されていることを東電が知りながら
半年も隠していたことがわかったばかりだ。
今でも毎日200トン以上の高濃度の汚染水が
太平洋に流れ出ている。
それに加え毎日40万リットルの水がくみ上げられ
このようなタンクに貯蔵されている。
今ではこうした汚染水が4億リットルもある。
これまでにすでに何度も問題や水漏れが起きている。
東電が経費節約のため放射性物質の貯蔵に
適していないタンクを選択したからだ。
日本政府は、これまでに放出された放射線量は
概算しておよそ広島の原爆の168個分だけだと言っています
チェルノブイリ事故で出た放射能の
5分の1だと
しかし福島からは、汚染水が常時
海に排出され続けているのです
環境に放出された放射線の総量はすでに
チェルノブイリと同じ程度だと私は考えています
そして現在でもまだ、事故は進行中です
しかし、どうしてこれほどの事態に
なってしまったのだろうか?
東京で私たちは馬淵澄夫氏と会った。
彼は事故発生当時大臣を務め
事故の対応担当者として事態収束に取り組んだ人物だ。
彼は、事故発生直後に、最悪事故の規模に関し
東電がどうも真実を隠しているという疑いを持ったという。
(テロップ)2010年〜2011年の管政権内閣総理大臣補佐官 馬淵澄夫
放射能に汚染された水が漏れているかという質問をすると
東電は、水は漏れていない
そんなことはありえないと、答えました
地下水はどうなっているかと聞くと
東電は、心配は無用だ、と答えました
でも、それは私には疑わしく思えたので
そこで私は地下水の検査をするよう命じました
東電が嘘をついていたことは、すぐに明らかになった。
産業界と科学者による馬淵氏の専門家チームは
毎日数十万リットルの地下水が
福島第一の方に流れていることを突き詰め
その地下水がそこで汚染され、さらに
太平洋へと流れ出ることを懸念した
それで一刻も早く食い止めなければならないと
急ぎました
ゆっくり構えている暇はまったくなかったのです
それを早く食い止めなくては、と
事故発生後から約3ヵ月後に当たる2011年6月14日
馬淵氏は記者会見で彼の計画を発表することにした。
福島第一を取り囲む遮水壁を地下に建設するという計画だ。
しかし東電はそれに反対した。
東電が記者会見予定の前日に作った極秘書類をZDFが入手したが
このようなことが書いてあった。
「わが社ではちょうど
有価証券報告書の監査期間中であり
遮水壁を建設するということになれば
その建設費用の記載も求めることになる」
「しかしそうなれば
市場は激しい反応を見せることになるだろう。
わが社が債務超過に一歩近づくと
思われてしまう。
それだけはぜひ回避したい。」
その影ではかなり厳しいやり取りが行われた。
計画された記者会見は行われず
今でも福島第一原発の周辺に遮水壁はない。
要するに東電は、遮水壁の費用を
一切出したくなかったのです
私は彼らにとって都合の悪いことを言っていた私を
退任に追い込んだのです
馬淵さえいなければ、と彼らは思ったのでしょう
馬淵がいなければ馬淵チームもなくなる、と
私だけでなく、チームが全員いなくなりますから。
その影では、強力でつかみどころのない
産業、銀行、政治家、官僚、科学者
そしてマスコミによる日本の原子力ロビーが
ありとあらゆる方法で糸を引いていた。
事故発生後、いわゆる原子力村とすぐに対立した
当時の首相も、辞任に追い込まれた。
管元首相もさんざん誹謗、中傷を受けたが
後日、これらの非難はすべて
当てはまらないことが判明した。
事故発生から3年後、その彼が
激しく非難を展開している。
(テロップ)管直人 2010年〜2011年総理大臣
背景にあったのは、いわゆる原子力村が
私をできるだけ早く首相のポストから
おろせということでした。
これはまったくの陰謀でした
私は、そう受け止めています
そして原子力村は
あらたな看板役を見つけた。
現在の総理大臣安倍晋三である。
安倍首相は2020年のオリンピック開催権
獲得に向けて世界に対してこう宣言した
(テロップ)日本総理大臣 安倍晋三
フクシマについてお案じの向きには
私から保証をいたします
状況は統御されています
現在の政府は再び「原子力村」の人物を
諮問委員会に送り込んでいます
これらの人物は、原発の新設を推進したい人物です
巻き返しがすでに始まっているのです
私たちはあるホテルで
放射能物質除染の専門家に話を聞いた
彼はある大きな研究所の責任者だ
そのホテル、町、大学の名前
彼の研究内容も
彼の素性が推理できる手がかりとなるもの
いっさい伏せてほしいと言われた
それには、理由がある。
去年の10月始めまでは、かなり自由に
意見を述べても平気だったのですが
それから公的機関から指示が出され
テレビに出演してはいけない
マスコミと一切接触してはならないと言われました
オリンピックの開催地として候補するにあたり
安倍首相は、フクシマの状況は
コントロールされている、といいましたが
その後指示が来て、研究結果をもう絶対に
マスコミには公表するな、というのです
その研究結果というのはいったい
どのようなものなのか、訊ねた。
基本的には、福島第一原発の事故後の状況に関する
一切のデータです
私たちは現場サンプルを採集し
汚染を検査しています
実際には、なにもコントロールなど
できていないのです
その指示に従わなければ
研究プロジェクトの予算がカットされ
彼の元で働く研究員たちが
失業することになる。
不安、恐怖を育む土壌。
そして、日本のマスコミはこのテーマには
怖がって触れようとしない、と
彼は別れ際に語ってくれた
私たちは京都大学の水文水資源学会の
山敷庸亮氏の研究調査を取材した
山敷氏たちは、河川や海の放射線汚染が
どのように広がっているか調査している
東電や政府はかねてから、水での汚染は
原発周辺の地域に限定されていると主張してきた
山敷氏率いるチームは、事故のあった福島第一原発から
80キロ離れたこの仙台湾で
土と海水を採取した
原発からこれほど離れた場所で調査をするのは
これが初めてのことではない。
そしてその結果は衝撃的だった。
始め私たちは、放射能汚染は
フォールアウトした場所と
原発の水漏れのあるところに
限られているのだと思っていたのですが
実は阿武隈川流域一体で汚染が進んでいることが
調査で判明しました
私たちの計算では阿武隈川を通じて
1年に約10兆ベクレルの放射性セシウムが
太平洋に放出されています
この量は原発事故直後に
海に流出した量とほぼ同じです
山敷氏の調査結果は、阿武隈川が
事故のあった原発から遠く離れているだけでなく
直接なんの接触もないはずだけに
かなり衝撃的だ。
それなのに河床は高濃度の放射性セシウムによる
汚染があることをはっきり示している。
理由は、雪解け水と雨により
フォールアウトした地域から放射性物質が
洗い流されることによる。
それが小川や支流を通じて
阿武隈川に流れ込み
最終的に海へと運ばれていくのである。
しかしそれはまた、これから何十年にわたり
放射性セシウムが食物連鎖に
入り込んでいくことを意味している
誰も気にも留めない、原発事故現場から
遠く離れたこの汚染源を通じて。
ここ2、3年はもう、誰もこのテーマに
関心を示そうとしません
(テロップ)京都大学 山敷庸亮
政府も地方行政も市街の除染をやることが
一番の関心事で
海への流出に関しては注意を払いません
これらの事実はすっかり無視されています
日本政府は事故のあった原発周辺一体での
魚の捕獲を禁止している。
しかし80キロ北上したここでは
許されている。
京都大学、その1週間後のことだ。
山敷博士は私たちに河口デルタ地域の
泥土サンプルの分析結果を見せてくれた。
海流と地形によって放射性セシウムによる
海の汚染の影響は異なるが
何箇所かで値が非常に高くなっている。
それで、状況はコントロールされているのでしょうか?
いいえ! 難しいですね
分析結果はさておき
これは基準値の問題なのです
日本政府は新しい基準値を設定しました
これによれば1キロ当たり8000ベクレル以上が
危険ということになっています
これには驚いたんですが、それは
事故前の基準値は1キロ当たり
100ベクレルだったからです
それで、私たちが分析した値をもう一度
よく見てみてください
どれも8000ベクレル以下です
それで誰もが大丈夫と思って
忘れ始めているのです
しかし私自身は、この汚染は実は
非常に高いと思っています
このことに世間はもっと注目すべきです
けれども誰もこの結果に関心を寄せないので
政府もなにもしないのです
このような子供だましのトリックで政府は
問題を解決しようとしているのだ。
基準値をあげれば問題は消え
誰も心配する必要がなくなる、というわけだ。
去るもの日々に疎し、ということか。
私たちは浪江町で牛の飼育をする
吉沢正巳さんの農場に戻った。
今ではここは牛のホスピスとなってしまった。
ここで育てられた牛はかつては
よく売れ、繁盛した。
しかし2011年3月で原発が爆発して以来
それは過去のものとなり、牛は売れなくなった。
吉沢氏に、その理由を見せてもらった。
牛たちはここにあるこういう草を
食べていますからね
放射能に汚染された草を
一年中食べているんです
放射能が体内に取り込まれているから
白い斑点ができたんだと思います
牛たちは外部と内部被爆に
さらされているわけですから
この犬だって被爆しているわけですよね
吉沢氏には動物たちを見捨てることはできない
自分は外からの食料で賄っているが
牛たちには支持者たちから寄せられる
寄付金だけでは足りない。
放射能で汚染された食物が
どのような影響を与えるのか、
牛を検査して調べることができるはずだ
こういう模様ね。こういう白い斑点が出ています
こういうのは前にはなかったんですか?
初めてですね
もう40年も牛を飼ってきましたが
こういうのは初めてです
理由は何だと思いますか?
獣医も、これは皮膚病ではないといっています
これは皮膚の病気ではなくて、ほらここ
肌が真っ白になっているんです
どうしてそうなったかといえば、それは...
もう長いこと牛の世話をしてきましたけど
こういうことは初めてのことでね
放射能の影響ということを
考えないわけにはいきません
でないと、理由は多分みつからないでしょう
その周辺の村などでも農家で
同じような原因不明の現象が動物に現れている。
行政からは検査が命じられ
そのあとで緊急な勧告が降りた
政府も何もしなかったわけではありません
2回ほど科学者が派遣されてきて
あらゆることを調べていったんですが
それから政府は私に
牛を全部殺すようにと言ってきました
これ以上生かしておいては困るから
私に殺せと
だけど私にはそれはできません
どうして政府が牛を生かしておきたくないか
その理由は、記録を残しておきたくないんだと
私は思っていますね
だから牛を殺せ、ここを片付けろ、と
言うのです
しかし被爆するのは動物だけではない。
双葉町に戻った。
ほぼ1万人の住民がここには住んでいた。
そのほとんどが原発に従事していた。
今ではここは原発事故による立ち入り禁止地区だ。
原子炉建屋が爆発したとき
たくさんの人が高線量の被爆をした。
井戸川元町長も同じである。
私たちはちょうど避難する最中でした
病院の患者と看護婦たちがちょうど
車に乗ったときです
そのときバーンという大音響がして
それが1番目の爆発でした
すぐに空からたくさん埃が降ってきました
あのときの線量は非常に高かったと思うんですが
もうすぐに死ぬと思いましたね
皆、そう思ったんです
事故発生後初めて、井戸川夫妻は
自分たちの家に戻った。
彼らは除草剤を持参した。
ここにはもう住めない、ということが
彼らにはまだ納得できないのである。
ついこの間まではこの東京近郊の学校の建物が
彼らの避難場所だった。
ここに約千人の被害者と共に寝起きを共にした。
井戸川氏は爆発後、放射性の埃を吸い込んで以来
のどの痛みを訴え、繰り返し鼻血を出し
胃や目が痛み、そして疲労感に苦しんでいる。
爆発直後、始めは行わないですまそうとした官庁に
被爆量の測定をするよう、彼は迫った。
結果は数十万ベクレルのヨウ素131と
セシウム137だった。
しかし測定は測定だけに終わった。
それが何を意味するかについては、なにも知らされない。
福島大学病院では、放射線で健康被害を受けた人は
誰もいない、と言うんですね。
しかし私たちは事故が起きたときすぐそばにいて
放射能を直接浴びたわけですが
医学的な検査をなにも受けていないのです
今だになんの検査もされていないのですよ
私は真実を知りたいのです
そしてそれに従った手当てを受けたいのです
これは2011年に福島で行われた説明会で
撮影されたビデオだが
これを見ると日本が公に
健康の危険に関する評価として
どのような立場をとっているかが明らかになる。
山下教授は政府に任命された
福島の放射線健康リスク管理アドバイザーだ。
放射能の影響はニコニコ笑っている人には
来ません
くよくよしている人に来ます
これは明確な動物実験で解っています
日本政府は非人道的です
それを私は確信しました
まったく情ないことです
国民がことごとく馬鹿にされているのです
いろいろな感情がこみ上げてきますが
一番強いのは、激しい怒りです
大人と違い、子供を持つ親の要請で
子供たちには医学的な検査が行われている。
すでに地域の子供、若者たちの30万人以上が
甲状腺のスクリーニング検査を受けた。
笑っている人には放射線の被害は来ないと言った
福島県の放射線リスクアドバイザーの山下教授も出席し
検査結果が規則的に間をおきながら発表される。
結果は衝撃的だ。
いくつかのカテゴリーに分類されているが
検査を受けた子供たちの約50%に
甲状腺異常が検出されている。
小さい結節やのう胞からガンまで
さまざまなケースがある。
親には、自分の子供がどのカテゴリーに分類されたかを
知らせる手紙が届く。
根本氏のところにも、それが届いた。
しかしそれには問題点がある。
これだけでは、なにもわからないのです
8ミリから20ミリの結節と書いてあって
一番下のカテゴリーだというのですが
数字しか書いてなくて
でも私はそれがどういう意味なのかわからない
それでどのような状況にあるのかを
説明してほしいのです
でも、検査結果は渡してくれないのです
それでわざわざ申込書を
提出しなければなりませんでした
数ヵ月後にやっと、コピー代を払って
ようやく根本氏は、超音波写真を含む
検査結果を受け取った。
この結果だけを見てもなにもわからないので
彼女は病院に行き
彼女の息子はそこで2度目の検査を受けることになった。
しかしそれは放射線リスクアドバイザー山下教授が
出した規則に反している。
私は病院から、検査をこの病院でしたということは
黙っていてほしいと頼まれました
ですから、検査をしてもらった病院と
医者の名前は言うことができません
というのは、一番下のカテゴリーに分別された
症状を持つ子供たちは
2年後まで次の検診が病院で
受けられないことになっているからである。
それが山下教授による指示だ。
どうしてそのようなことをするのか
私にはわかりません
政府や県のやり方に対する不信感は
それで募る一方です
自分たちが何を本当にしているのか、
知られるのがいやなんだと思いますね
しかし、2回目の検査をして
根本氏は少し安心した。
結節が小さくなっていたからである。
しかし心配はなくなってはいない。
放射能による汚染はまだ続いているからである。
薪ストーブに使っていた木なんですが
燃やしたあとの灰を測ってみたら
1万5千ベクレルだったのです
それで薪はもう使えなくなりました
それでそれ以来ずっとここに置いてあるんですが
これをどうしていいかわからないんです
高濃度放射能のゴミが自宅の庭に。
困って、彼女は町の役所に聞いてみた。
役所に電話をして聞いてみたんですが
環境省に聞いてみろ、というんです
それで環境省に聞くと
今度は市役所に聞けという
もうどうしていいかわからない、
そういう状況です
そして彼女が連れて行ってくれたのは
町にある公園広場の1つだ。
ここは特別な場所である。
原発事故発生後日本では
あらゆることがもう普通ではなくなったことが
ここにいるとはっきりする。
ここは子供たちがたくさん遊びに来る場所です
2011年の事故発生後に除染が始まったとき
放射能のゴミがこの公園に埋められたんです
大きな機械を運んできて
穴を掘り、そこに除染工事でできた
放射能のゴミを袋に詰めたものを
何個も寝かせ、また上から土をかけたのです
最初は彼女も、なにをそこに埋めたのか
知らなかったという。
しかし、それがとうとうわかったとき
根本氏は、このような場所が
町のどこにどのくらいあるのか訊ねた。
「風評被害があるといけない」また
廃棄物の不法投棄が増えるといけない
という理由で教えてくれませんでした
市がどこに埋められているか
知っていれば十分で
市民は知る必要がない、と言われました
放射能のごみを公園に埋め
それは誰も知らない方がよい。
子供たちの遊び場には、一応
立ち入り禁止のロープが張られている。
芝生養生中のためという理由で
立ち入り禁止の立て札が立っている。
ドイツの諺にあるように
草が多い茂れば
すべて忘却の彼方、ということか。
仙台駅。
私たちはここで福島の除染作業員を
集めていると聞き、やってきた。
3晩かかってやっと接触に成功した。
取材に応じてくれるよう彼らを説得するのは
とても難しい。
危険だからだ。
もちろん危険です
彼らの商売に影響を与えるから
これは何十億という金のかかった利権である。
ある地方一体を除染する作業だ。
福島県の大部分は、高線量のフォールアウトのため
住むことができない。
政府はそれを変え、
住民に帰還させたいと思っている。
しかしそのためには数百万立方メートルという
汚染された土を剥ぎ取らなければならない。
福島県のいたるところで
土が掘られ、パワーショベルが動いている。
この危険な作業に携わる労働力が
たくさん必要だ。
そしてここで活躍するのがやくざである。
商売はどのように行われるんですか?
やくざ自身は、現場での作業には
関わりません
彼らの手先である組織が人集めをして
作業員を福島に派遣するだけです
どうやって、どういう人を集めるんですか?
借金のある人、または失業者などですね
仙台の駅周辺で彼らは
仕事の口があるよと声をかけるのです
ただ実際に金を受け取ってみると
約束した額よりかなり少ないのです
で、どれくらい受け取るものなんですか?
日取りで5千円から9千円といったところですが
そこから1割から2割がやくざにピンはねされます
やくざがことに好んで雇うのは
ホームレスだ。
それには理由があると、今井誠二牧師は語る。
今井牧師は何年も前から仙台の
ホームレス支援組織で働いている。
原発事故発生後、ホームレスの数は
著しく増加したという。
何十万人という人が地震、津波、原発事故で
一切合財を失ったからだ。
ホームレスには職も、住所も、住民票もないので
それで普通の仕事の口はありません
しかし原子力業界では仕事がもらえるのです
例えば除染作業や原子炉の収束作業などです
どれもとても危険で
誰もやりたがらないからです
それで、弱い者がこうして雇われていくのです
やくざに雇われ、彼らが行き着くのは
危険な場所にある下請け会社である。
住む場所も家族もなく、また
福島にいたということがわかると
ほかの仕事にありつけなくなるという
不安があることが
原発産業にとって皮肉にも
好都合な効果を招いていると
今井牧師は語る。
実際に病気になっても証拠がありません
彼らは「いや、福島に
いたことはない」と言いますから
彼らは嘘をつかざるを得ないのです
そしてもしガンになることがあっても
彼らがそこいにたという証拠はありません
まったくひどいことです
大事なのは金のことばかりで
人間のことはどうでもいいのです
いつも金の話しばかりです
私たちに情報を提供してくれた人も
やくざの手先として働いていたが
足を洗った。もう福島で
働きたくないと思ったからだ。
しかし沈黙を破るのは非常に危険だ、と彼は言う。
顔や姿を見せるのはとても危険です
どんなことが起きるのでしょうか?
恐ろしいことをするだろうね
殺しはしないまでも、思い知れという
かなりの戒めが待っているだろう
きっと拉致されて、暴行されるだろう
危険な仕事を引き受けるホームレスは
いつか死んでも、死を悼んでくれる人もいない。
原子力ムラに対立した総理大臣や大臣は
辞任に追い込まれ
科学者たちに圧力がかかり
事故の真実を隠蔽する − いったいどうしてなのか?
私たちは答えを求めて
福島県の隣にある新潟県を訪れた。
ここには世界最大の原発がある。
日本が自慢とするこの原発設備が建つのは
新潟市の中心街から目と鼻の先だ。
福島の原発事故以来、運転が停止されている。
東電と政府はこの原発を再稼動したいと思っている。
原子力発電をまた復活させるには
この原発が中心的な役割を果たしているからだ。
私たちは新潟県知事に取材した。
この知事は、今までは政府与党である自民党に
支持を受けていたが
それは取り消されることになるかもしれない。
それは、この知事が再稼動を拒否しているからだ。
(テロップ)新潟県知事 泉田裕彦
現在の「東電再建計画」では、事故があった場合に
銀行も株主も責任を取らなくて
いいことになっています
そう計画書で設定されているのです
もし事故が起きれば、そのしわ寄せは
また、みんな国民に来るのです
しかし銀行や投資家がなんの損害も
受けないということであれば
彼らはこれからもリスクを冒していくでしょうし
安全第一の文化が壊されていくでしょう
私はこれを、倫理的なリスク計画と呼んでいるのです
ここでも何百億、何千億という単位の
お金が絡んでいる。
東電の広瀬社長は、泉田知事に
再稼動計画を認めてもらおうと
あらゆる手を尽くしている。
3フクシマの事態はコントロールされている、
あのような事故があっても
「原子力エネルギーは制御可能だ」という
メッセージは変えようとしない。
東電は真実を話してきませんでしたし
これまで一切責任を取らないできました
すべてコントロールされているなどというのは
私にはなんの意味もない言葉です
彼らがたくさんのことで嘘を
ついてきたというだけでなく
たくさんの問題に正面から立ち向かうのを
避けてきたことが問題なのです
原子力ムラが嘘、隠蔽、危険の過小評価を
するのには理由がある、と泉田知事は語る。
日本には安全神話というのがあります
安全神話は、日本の原発は安全で
ほかの国のような事故は決して起きない、
というものでした
今原発の再稼動に関する議論を見ていますと
彼らが新しい安全神話をつくろうと
しているという印象を受けますね
新しい安全神話?
私たちは福島に戻った。
島の反対側だ。
日本政府と原子力ロビーが原発事故の事態が
制御できると見せようとしていることは確かだ。
福島第一原発の周りに凍土遮水壁を
作るという計画も、それに属している。
これで常時原子炉建屋に流れ込み
放射能でたちまち汚染されていく
地下水を食い止めようというのである。
新川達也氏は政府の原発事故収束対応室長だ。
遮水壁がいつ完成するのか、彼に話を聞いた。
(テロップ)事故収束対応室長 新川達也(経済産業省)
現在、可能性を探る調査を行っているところです
今年度終了までにプロジェクトの工事を
終えたいと希望しています
日本の会計年度は3月に終わりますので
つまり2015年の3月を目指しています
それから土が実際に凍るまで
2ヶ月ほどかかります
遮水壁を作るという初めの計画があがってから
数年が過ぎた。
この数年の間に毎日、何百トンもの
地下水が放射能に汚染され
そのうち毎日200トン以上の水が
太平洋に流出している。
そしていまだに責任者たちは
可能性調査をしているという。
そもそも、凍土による遮水壁が本当に
目的を果たすかという疑問にはまだ
完全に答えが出ていないのが現状だ。
そのことはこの政府代表者も認めた。
まだいくつかの課題があります
まず、この技術は、これほどの規模で
試されたことがありません
そして地下水の移動速度という
問題があります
私たちは低いと考えていますが
もし速度が高ければ水は凍りません
それから地質の問題があります
原発の周りにどのようなものが
埋まっているか
土がその条件で凍るか、ということです
それでも状況がコントロール下にあると
お思いですか?
はい!
まだ技術の性能が試されたこともなく
福島の現場の条件でそれが機能するかどうか
明らかでなくても、それでもコントロールできている?
かつて事故収束を担当した馬淵澄夫氏が
なぜ東電と政府がこの計画を
決定したのか
その簡単な理由を教えてくれた。
国がお金を出すのは
凍土遮水壁のように
技術的に難解でまだ課題の多い
ものに対してだけなのです
これが日本のやり方なのです
それより、どうやったら確実に
水をせき止められるのか考えなければいけない
難解なプロジェクトを始めることが
目的ではあり得ないはずです
よく性能が実証されている技術を使うべきです
しかし国は、技術的に手間のかかる
初めてのプロジェクトにだけ
お金を支払うことになっています
それで凍土遮水壁が作られるのです
つまり、投資家や株主は責任を問われず
したがって賠償をする必要がなく
まだ実証されていない技術に頼って
日本と世界を大災害から守ろうということだ
そして日本の一般大衆は
これらのことをほとんど気にもとめない。
マスコミでは、福島第一原発から
今でも発生している危険や
事故の影響についてほとんど報道しない。
それで、忘れられたと感じている人たち
牛飼いの吉沢さんのような人たちに
世論を喚起する役を任せるよりないようだ。
彼は月に一度ここ、東京の渋谷を訪れる。
東京の住民の皆さん
話を聞いてください
あなた方が使っている電気は
毎晩こうして明るく照らしてくれる東京の電気は
40年来、福島から来ているんです
今は福島の火力発電所から来ています
だけど、人間として
どうか考えてみてほしいのです
浪江町や富岡町、大熊町、
小高町、飯館村の人たちは
もう二度と故郷に帰ることができない
米づくりなど二度とできやしないよ
再稼動と今言っている人たちは
ここを見たことがないんです
ことに安倍首相は何も
見ていません
本当にがっかりします
事故を起こした原発を所有する東電に
状況をどう判断しているか
訊いてみようと思った。
状況が本当にコントロール下にあると
思っているのか
嘘をついているといわれて
どう反論するのか。
私たちが質問表を用意すると
応じてもいいといわれていたインタビューを
断られた。

(テロップ)
ヨハネス・ハーノ記者報告
製作・ZDF
字幕翻訳・無限遠点
posted by dog_gett at 14:16| Comment(0) | TrackBack(0) | できごと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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